「大学生といえばサークル活動」というイメージがありますが、実際に、日々熱心にサークル活動に励んでいる大学生の方も多いのではないでしょうか。
全国大学生活協同組合連合会が2021年10月に実施した「第57回学生生活実態調査」によると、コロナ禍にもかかわらず大学1年生のサークル加入率は72.6%に上り、ここ数年でも高い水準にあることが分かりました。
コロナ禍でオンライン授業や講義の中止が相次ぐなかでも、人とのつながりを作る場所としてサークルは大きな役割を果たしていると言えます。
以上のような話になると、「必ずサークルには入らないといけないの?」という声が聞こえてきそうですが、サークルへの加入は絶対ではありません。サークルへの参加はあくまでも一つの選択肢にすぎず、自分に合わないサークルに入ることにはリスクもあるからです。
今回はサークルへの加入を考えている人向けに、
- サークルのおすすめの選び方
- サークルを選ぶ際の注意点
の二つをご紹介します。
自分と合う理想的なサークルに加入するためにも、上記の項目は必ず押さえておきたいところです。この記事を最後まで読めば、「そもそもサークルとは?」という疑問から「何を基準に選べば良いか分からない」という不安まで解消できます。
ぜひ最後までご覧ください。
サークルとは?
そもそも「サークル」とはどういった団体を指すのでしょうか。
もともとの意味は「同好会」
サークルのもともとの意味は「同好会」です。同好会とは「同じ趣味や興味を持つ人のあつまり」という意味合いがあり、今あるサークルの原型とも言えます。
部活動と混同されることもありますが、本格的な部活動は週5~6日練習するのが一般的であるのに対して、サークルの場合は自由に練習頻度や時間を決めることができます。
もちろんサークルであれば、大学側から「もっと練習しなさい」と指示されることもなく、比較的緩い雰囲気で活動できます。サークルはあくまでも同好会なので、「厳しくない環境で仲間とスポーツや趣味に没頭したい」と考えている方におすすめです。
学生が自分たちで立ち上げた団体のこと
サークルの二つ目の特徴として、学生が自分たちで立ち上げた団体である点が挙げられます。
現在大学にあるサークルは、過去に先輩方が立ち上げたものが多いでしょう。部活動の場合、「まだ射撃部が大学にないから立ち上げたい」と考えても、大学側との調整や顧問、部員数の問題などがあるため、難易度が高いと言えます。
しかしサークルの場合は、活動内容や場所を決めて大学側に申請するだけで、簡単に設立することができます。このような「立ち上げやすさ」も手伝って、大学には数多くのサークルが存在しています。
サークルを大きく分けると、以下の三つがあります。
- スポーツ系
- 文化系
- 国際・ボランティアなどの学生団体
日々特色のあるサークルが生まれるので、選択肢が豊富です。
同じ趣味を持った学生たちが集まる
三つ目のサークルの特徴として、同じ趣味を持った学生たちが集まる点が挙げられます。
前述したとおり、サークルは部活動と比べると緩く取り組むこともでき、簡単に立ち上げられることから、同じ趣味を持った学生が自然と集まります。その活動に興味がある学生が集うため、仲間意識や結束力も高い傾向にあります。
趣味や価値観が合う仲間に出会えることも、サークルに加入する醍醐味の一つです。
体育系や文化系などさまざまなジャンルがある
サークルの四つ目の特徴として、さまざまなジャンルがあるという点が挙げられます。
サークルは大きくスポーツ系や文化系などに分けられると説明しましたが、具体的に見ていくとさまざまなサークルがあります。例えば馬術サークル、能楽研究会、俳句研究会、ボランティアサークル団体などです。
高校にはない特色あるサークルが豊富なので、「入りたいサークルがない」と悩むことはあまりないでしょう。また、仮に自分の入りたいサークルがなければ、サークルを立ち上げることもできます。
以上のように、多くのジャンルのサークルがあることは大学におけるサークルの魅力の一つと言えるでしょう。
サークルは所属するべき?
ここからは、「サークルは所属すべきか」という疑問に答えていきます。
友人を作りたいなら所属するのがおすすめ
結論、大学生活において友人を作りたいのであれば、サークルに所属するのがおすすめです。
サークルは共通の趣味や興味を持った人が所属する団体です。大学において、同じ授業を受けているだけの人より、同じサークルの人のほうが話題や価値観も合うと考えられます。
加えて、サークルには20~30人所属していることもあるので、それだけで多くの知り合いを作ることができます。試験のときに助け合ったり、卒業後さまざまな業界に人脈を作ることにもつながります。
以上のように、サークルに所属する大きなメリットである「友人ができる」という点に価値を感じる方は、加入すると良いでしょう。
他にコミュニティがあるなら所属しなくても問題ない
サークル以外のコミュニティに所属している方は、必ずしも大学のサークルに所属しなくても問題ないでしょう。具体的には、アルバイトやボランティア団体、学生起業団体、インターンシップ仲間などです。
すでにサークル以外のコミュニティに所属している場合、新たにサークルに加入するとそれぞれの活動が中途半端になる可能性があります。もちろん、両方をうまくこなせる方であれば問題ありません。「すでに所属している団体で頑張っていきたい」と考えているなら、無理してサークルに加入する必要はないでしょう。
サークルのおすすめの選び方
ここからは、サークルのおすすめの選び方について紹介します。
1.勧誘シーズンにいろいろ見比べてみる
サークルの勧誘シーズンは入学式から4月いっぱいまでという大学が多数です。
特に、入学式後は至るところで勧誘のビラを受けることになるでしょう。興味のあるサークルは積極的にビラをもらうようにして、見比べることをおすすめします。
最近では、Twitter上でも「#春から○○大学」というハッシュタグを活用して勧誘しているサークルもあります。最も勧誘が多い入学式から4月中に情報収集をして、気になるサークルをピックアップしておきましょう。
2.大学公式のパンフレットで調べる
Twitterやビラ以外にサークルを調べる方法として、大学公式のパンフレットがあります。大学公式のパンフレットは公式の部活動しか紹介していないと考えている方も多くいますが、サークルも掲載されていることがあります。
大学公式パンフレットに掲載されているサークルは大学の認可を受けているため、比較的安全と言えます。最近では、大学の公式ホームページでパンフレットを確認できる大学も増えているため、一度確認してみましょう。
3.「新歓」に参加してみる
気になるサークルを見つけたら、実際に「新歓」へ参加してみましょう。新歓とは「新入生歓迎会」の略語で、サークルに所属する先輩方と加入を検討している新入生との食事会を指します。
一時期は「新歓」で未成年への飲酒強要が問題になったこともあります。しかし、最近では監視を強めている大学も多く、そのようなリスクはほとんどないと考えられます。どうしても心配な方は、他サークルの先輩にそのサークルの情報を聞いておくと良いでしょう。
新歓を通じて、サークルの雰囲気や人間関係、活動内容などを確認しましょう。
4.友人が所属するサークルに入る
仲の良い友人が所属するサークルに加入するのも一つです。
すでに友人が所属していれば、そのサークルの雰囲気や活動内容も細かく聞くことができるため、サークル選びで失敗するリスクは小さいでしょう。
ただし、そのサークルがあなたの趣味や興味に合致しているかがポイントになります。友人がいるという理由だけで加入を決めてしまうと、「自分がしたかったことではなかった……」と後悔する可能性もあるので注意が必要です。
5.文化祭の活動を見学してみる
サークルは、大学に入学した直後でないと所属できないというわけではありません。定員を設けているサークルは別ですが、基本的には年中加入することができます。
そこで、春に加入するのではなく秋に行われる文化祭で気になるサークルを見学するのも選択肢の一つです。
秋以降にサークルへ所属するとなると、春にサークルへ所属した場合と比べて打ち解けるまでに時間がかかってしまう可能性はあります。しかし、サークル選びで失敗したくないという方は、このような方法で慎重に検討するのも有効です。
サークルを選ぶ際の注意
ここからは、サークルを選ぶ際の注意点を説明します。
怪しい勧誘にはのらない
一つ目は、「怪しい勧誘には乗らないこと」です。
前述したとおり、サークルは部活動とは異なり簡単に設立できます。表面的にはアウトドアサークルなどと自称していても、実際は「怪しい宗教団体に勧誘された」「ねずみ講に加担させられそうになった」などというケースもあります。
新歓の時点で特定の外部団体への加入を求められた場合は、避けることが無難です。
雰囲気が合わないと思ったら無理しない
二つ目は、「雰囲気が合うかどうか」です。
サークルを辞める人に一番多い理由は、人間関係によるものです。
- 先輩が良い人そうだから
- 仲の良い友人が加入しているから
- 新歓に参加したから
という理由だけでサークルへの加入を決めると、「実際に入ってみたら違った」となる学生が多数います。気になるサークルがあれば、まずは以下のような部分をチェックしておくと良いでしょう。
- サークルの雰囲気が合っているか
- 同期とは仲良くなれそうか
- 先輩同士仲良いか
活動の頻度を調べておく
三つ目は、「活動頻度」です。
サークルは部活動やアルバイトとは異なり、「週○回以上は活動しないといけない」という規定がありません。
普段まったく活動しないサークルもあれば、毎日のように何かしらの活動を行うサークルもあり、さまざまです。
「固定シフトのアルバイトをしている」「教員免許を取りたいので毎日6限まで授業がある」といった事情がある場合は、活動頻度の多いサークルは続けるのが厳しくなる可能性もあります。
新歓などで活動頻度は必ず聞いておき、自身の生活スケジュールとマッチするか調べておくようにしましょう。
活動に必要な費用を聞いておく
四つ目は、「サークル活動にかかる費用」です。
サークルを維持していくには、さまざまな経費がかかります。大学から補助が得られない分、メンバーから徴収する必要があります。
サークル運営には、以下の会費が必要となるのが一般的です。
- (スポーツ関連のサークルであれば)施設利用料
- サークルを運営していくうえで必要な備品
- 合宿・慰安旅行費用
- 新歓での食事代(基本的に新歓は先輩方がおごるという風習があります)
高校の部活動であれば、必要な備品などは当然学校側が準備してくれました。しかし、大学生のサークルではすべて自分たちで管理・運営しなければなりません。
以上のような経費をまかなうために、メンバーから会費を徴収します。会費の平均は、おおよそ月1,000円程度です。
ただし、一部のサークルでは活動に多くの費用がかかることもあります。例えば、スキューバダイビングのサークルであれば、ライセンス取得料や機材レンタル料、ダイビングスポットまでの交通費などさまざまなお金が必要です。
もちろん、自分自身が一番したいサークルに入るのが理想ですが、出費という一面からも考えるようにしましょう。
まとめ
今回は、「サークルのおすすめの選び方」というテーマのもと、サークル選びで重要となるポイントを解説しました。
大学生でしたいことの一つがサークル活動という方も多いかと思いますが、あまり検討せずにサークルを決めてしまうと後悔する可能性もあります。
今回紹介したポイントを踏まえて、自分に合う理想的なサークルを見つけましょう。
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