企業が実施するインターンシップの中には、選考で合格しないと参加できないものがあります。その際に多くの企業で課されるのが、エントリーシートの提出です。
エントリーシートには、志望動機や自己PR、選考時に伝えたいことなどを記入します。
今回は、多くの学生の中から選ばれる志望動機や自己PRのコツ、エントリーシートの注意点をご紹介します。本選考でも役立つ内容となっているので、ぜひご活用ください。
エントリーシート(ES)を書く前に知っておくこと
まずはエントリーシートで質問される内容を知る必要があります。
- 志望動機:インターンの参加目的・インターンを通して学びたいこと
- 自己PR:学生時代に力を入れてきたこと(ガクチカ)
- その他:趣味・特技
これらが最も一般的な質問です。しかし、エントリーシートは履歴書とは異なり、決まったフォーマットがないため、企業が独自の質問をしてくる場合も少なくありません。
ただ、多種多様な質問があっても、基本的には企業が見ているポイントは共通しています。
企業が見ているポイントを理解し、それらを意識することで、説得力の高いエントリーシートが書けるようになるので、ぜひ参考にしてください。
エントリーシートで企業が見ているポイント
あなたが企業を選んでいるように、企業も多くの学生の中から採用したい学生を選んでいます。企業はあなたのことをできるだけ時間をかけずに知り、見極める手段としてエントリーシートを準備しています。
では、企業はあなたを見極める際に、どのようなポイントを評価しているのでしょうか。採用担当者がエントリーシートで見ている主なポイントは、以下になります。
- 企業が求める人材像とマッチングしているか
- インターンの内容と学生の参加目的がマッチングしているか
- インターンへの参加意欲が高いか
以上のように、採用担当者はあなたと企業の相性を見ています。言い換えると、いくら能力やスキルが高く、よい実績を持っていようと、それが企業の求めるものでない場合、合格する可能性は低くなるということです。
つまり重要なことは、あなたの能力を高く見せることよりも、企業の求める能力や人間性を正しくアピールできるかということ。
さらには、あなたは企業と相性がよいと思っていても、そのことが採用担当者に伝わらなければ意味がありません。あなたの能力や人間性をエントリーシートでうまく伝えるコツについては、後述する「エントリーシートを書くときのコツ」で確認しましょう。
エントリーシートを書く前に準備しておくこと
企業とのマッチング率を上げるために欠かせない準備があります。この準備を怠ると、内容が浅くなったり、一貫性に欠ける内容となってしまったりする可能性があります。説得力のあるエントリーシートが書けるようにしっかりと準備しましょう。
自己分析をして人間性とビジョンを明確にする
インターンや就活で必須ともいえるのが自己分析です。自己分析とは、フレームワークや適性診断ツールを使って自分の強みや弱み、価値観を把握する作業で、大きく分けて2つのメリットがあります。
- 自分の強みや価値観が明確になる
- 将来のビジョンや企業選びの軸が明確になる
このように事前に自己分析をしておくことで、ぶれない回答ができるようになり、説得力の高いエントリーシートの作成が目指せます。
インターンに参加する目的を明確にする
インターンで得られるものは企業によってさまざまです。あなたの目的が、そのインターンでは達成できないものだった場合、合格する可能性は低くなるでしょう。
したがって、やみくもに参加するのではなく、インターンで得られるものを企業ごとに把握した上で、その内容に寄り添った参加目的を考えることが大切です。
また、参加目的は具体的であるほど、個人の考えやビジョンが反映されていて説得力が増します。あなたがインターンについて調べてきたことや熱量が、企業にも伝わりやすくなるでしょう。
目的意識を持つことは就活を通じて求められることです。インターンはその練習だということを念頭に置き、取り組んでみてください。
エントリーシートを書くときのコツ
それではエントリーシートを書く際のコツについてご紹介します。コツはすぐに身につくものではありませんが、インターン選考のうちから練習しておけば、本選考でも本領を発揮することができるようになります。今のうちから実践しておきましょう。
簡潔に伝える
自己PRや志望動機では、簡潔にまとめて分かりやすく伝えることを意識しましょう。熱意を伝えたいあまりに、つい長文になったり、アピールポイントを増やしたりしたくなる気持ちは分かりますが、内容がぶれてしまい、かえって伝わりづらくなります。
伝えたいことは絞る
伝えたいことを絞ると、簡潔にまとめやすくなります。単にボリュームを減らすということではなく、伝えたい主張やエピソードを厳選することで、それらを深掘りする余裕が生まれ、主張に厚みが出ます。
結論は1行目に
文章の構成を意識すると簡潔に伝わりやすくなります。その際のポイントが、結論を主張する位置です。冒頭に結論を持ってくることで、何について話すのかが明確になり、その後の根拠から結論への説得力を高められます。
具体的に伝える
採用担当者はあなたのことを知らない上に、エントリーシートに書いてあることだけでしか、あなたを推し量ることしかできません。そのため、エピソードの具体性がとても重要になります。できる限りあなたの人間性や考えの細部が伝わるような文章を心掛けましょう。
エピソードは結果だけでなく過程も伝える
結果や実績だけをアピールしないようにしましょう。選考では結果よりも過程が評価されることがあります。結果だけでは、あなたの能力や人間性が分からないためです。どのような課題や問題があって、どのように考えて行動したのかという過程を伝えて、初めて採用担当者にあなたの人となりが伝わります。
数値を使うと伝わりやすくなる
エピソードの具体性を上げたいときは、数値を使うと効果的です。例えば「ビジネスコンテストで優勝した」と伝えるよりも、「全国から1,000人以上が参加したビジネスコンテストで優勝した」と伝えたほうが、優勝することの難しさが伝わります。数字に限らず、なるべく抽象的な言い回しにならないように意識することが大切です。
自分らしさを伝える
簡潔に伝えることを意識し過ぎて、自分らしさのアピールを忘れてしまうことがないように気をつけましょう。採用担当者はありきたりなエピソードは聞き飽きています。多くの学生がいる中で埋もれてしまわないよう、人間性や強みが伝わる自分らしいエピソードを自己分析で事前に考えておくことが重要です。
エントリーシートを書くときの注意点
最後に、エントリーシートを書くときの注意点について、ご紹介します。コツだけでなく、注意事項も知っておくと、より精度の高いエントリーシートが書けるようになるので、ぜひ参考にしてください。
エピソードがインターンの内容とリンクしていない
あなたのアピールしたいことが先行してしまい、企業が求めている人材像と合っていなかったり、熱量は感じるけれど、インターンの内容と参加目的がずれていたり、といったことのないように注意しましょう。企業が期待していることは何かを考えて、適切なエピソードを選ぶことがポイントです。
他社で書いたエントリーシートの使い回し
エントリーシートの使い回しはなるべくやめましょう。採用担当者はその道のプロです。使い回しのエントリーシートなどは見抜かれてしまう可能性があります。もちろん、そのようなエントリーシートによい印象は抱かないため、選考を通過するのは難しいといえます。
使い回しの文章では、本選考に向けたエントリーシートの練習にもなりません。あらかじめ過去のエントリーシートから、質問パターンごとに志望動機や自己PRの骨組みを複数準備すること。また、それらを参考にしながらインターンごとに書き分けることを心掛けましょう。
まとめ
今回はインターンシップのエントリーシートを作成するコツや注意点について解説しました。
エントリーシートは書くほどに上達していきます。本選考に向け、アピールの練習をするつもりで始めてみるとよいでしょう。
また、不合格となった際には、どうして不合格になったのかしっかりと振り返りましょう。そうすることで、志望動機や自己PRを書くコツが身につくだけでなく、エピソードが洗練され、面接でも自然と話せるようになっていきます。
インターンに参加する前のプロセスだけでも大きなメリットがあるといえます。皆さんも早いうちから準備を始めてみてはいかがでしょうか。
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