フル単って何?意味や難易度、フル単を取るコツについて解説


大学生活を送っていると、「フル単(フル単位)」という言葉を一度は耳にするかもしれません。「フル単」がどれほどすごいことなのか、「GPA(成績評価指標)」の数値と比べてどのくらい価値があるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、フル単の意味やフル単の難易度、フル単を取るコツについて解説しています。フル単における単位数や、達成するために気をつけるべきスケジュールの組み方なども紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

フル単とは?

「フル単位」の略

フル単とは「フル単位」の略称であり、一学年または一学期のうちで履修できる講義の全単位を取得することを指します。すべての大学において、1年間で履修登録できる講義の数は決まっているため、履修登録の際にスケジュールをしっかりと組むなど、真面目に取り組めばフル単を目指すことはそこまで非現実的ではありません。

1年間で44~48単位が一般的なフル単

大学や学部によって履修登録の上限は異なります。そのため一概には言い切れませんが、1年間で取得できる単位数は一般的には44単位、または48単位です。フル単を達成するためには、通年制の大学では1年間を通して44~48単位分の講義を、セメスター制(2学期制)を取り入れている大学では半期で22~24単位分の講義を履修登録することになります。

受ける講義の内容や自身のスケジュールにもよりますが、半期ごとに履修登録できるセメスター制のほうがフル単を狙いやすいでしょう。というのも、前半で無理をしてしまった場合も、後半でスケジュールを立て直せるからです。

1~2年生時に聞くことが多い

フル単は、年間のうちに取得できる上限である単位数をすべて取得することを指します。この言葉は、1~2年生のうちによく聞くかもしれません。

理由は、3年生以降になると就職活動をメインに大学生活を送っていくことになるからです。そのため、就活が始まる3年生になるまでに、1~2年生のうちにフル単を狙って勉学に励む」「3~4年生では就活に本腰を入れる」という流れが一般的になります。

大学生活では、就活や卒論など年間通して取り組むべき課題も多くあります。そのため、1~2年生のうちになるべく多くの単位を取得しておき、大学生活後半では卒業やその後のためのイベントに集中できるようにしておくのがおすすめです。

フル単のメリット

1.単位取得に余裕が生まれる

1~2年生のうちにフル単を達成することで、3~4年生で始まる就活や卒論などに向けた活動に集中しやすくなります。ほとんどの大学では、卒業のために必要な単位数が決まっています。4年間かけて必要単位を取得してももちろんかまいませんが、1~2年生で必要単位数の多くを取得しておけば、3〜4年次に取得すべき単位数を減らせるのです

大学生活の前半でフル単を達成すれば、大学生活にも余裕が生まれ、打ち込みたいイベントに集中できるでしょう。大学生活をどう送るか悩んでいるのであれば、後半の自分に余裕を持たせるためにも、フル単を目指すのはいかがでしょうか。

2.より多くの講義を履修できる

1年で取得できる単位数には上限があるため、フル単を選択したほうがトータルで履修できる授業が多くなります。単位を落としてしまった講義を次の期に再履修することも可能ですが、同じ授業を半期または通期で取り組むことになるので、単位を落としてしまうと別の講義を1枠減らしてしまうことになります。

フル単を達成しておけば毎回新しい講義を履修登録できるため、より多くの授業を受けて知識や教養を深めていくことが可能です。せっかく大学に通っているのですから、少しでも多くの講義を受けて、知識のアップデートや、より多くのインプットを目指すという考え方も良いでしょう。

3.就活時にアピールできる

フル単の達成は、就活時のアピールとしても使えます。フル単自体は評価されないにしても、なぜ達成できたのか、それによって自分の生活にどのような変化やメリットがあったかといった目標や行動を具体的に説明できるようになります。これにより、実現可能な目標設定ができることや、目標達成に向けてひたむきに努力できることを相手に伝えられるでしょう。

フル単は、「なんとなく」狙うのはおすすめしません。それが自分の今後にとってどの程度の価値があるのか、どのようなメリットがあるかを見定め、目標設定を行った上で達成するようにしましょう。

フル単の難易度

フル単を達成している大学生は比較的多い

フル単を達成している大学生は比較的多く、「フル単は当たり前」という考えの学生も少なくありません。特に1年生うちは授業へ出席し、予習復習を欠かさずにテスト勉強を行っておけば、十分に狙えます。

1年目であれば比較的単位取得が簡単な授業が多く、大学生活が始まったばかりでモチベーションも高い状態です。そのため、授業にしっかり取り組む姿勢を崩さないことが重要になります。もちろん学生時代にしかできないイベントを楽しむことも大切ですが、大学生活の後に待つ長い社会人生活を想像すれば、勉学に取り組むことも同じくらい重要と言えるでしょう。

評価が低くてもフル単は達成できる

単位取得には、それぞれの講義における評価が「可」以上であれば問題ありません。できる限り高評価を得ることが理想ではありますが、合格ラインギリギリの評価であっても単位の取得自体は可能です。大学の講義には、出席していれば最低限の単位が取れるものもあるので、フル単を狙うこと自体はそれほど高いハードルではないでしょう。

1科目でも不可になるとフル単ではなくなる

1科目でも単位を落としてしまうと、高評価の講義が多かった場合でもフル単の達成は不可能になります。当然ですが、フル単は1年間で取得できるすべての単位を取ることを指すので、すべて「可」以上であることが最低条件です。

講義によっては、単位の取得条件に「出席率〇%以上」といった条件を設けているケースもあります。単位取得のための評価基準が厳しい講義などはあらかじめチェックしておき、無理のないスケジューリングと、真面目に取り組むことを意識しておく必要があるでしょう。

また、そのようなハードルの高い講義の情報はシラバスからだけでなく、先輩との交流などでも得られる場合があります。フル単を目指すためにも、大学における交友関係は大事にしておきたいポイントです。

大学や学科によってフル単の難易度は変わる

通っている大学や学科によっても単位を取るための難易度は変わってきます。理系の大学生などは講義の内容も難しい傾向にあり、単位を取得するハードルも高め。したがって、理系学生はフル単の達成の難易度は、それなりに高くなります。

このように、講義の難易度などは大学や学部によってスタンスが異なるケースも多いため、自分の通う大学の単位の取得難易度などはあらかじめリサーチしておくことをおすすめします。

3年生以降のフル単は難易度が上がる

3年生以降は、フル単達成の難易度はすべての講義において上がります。教養科目、入門科目の多い1~2年生に比べて、3年生以降は難易度の高い専門科目が増えていくからです。就活や卒論など、卒業や卒業後に向けた活動のために時間を割くことも多くなるため、必然的に大学の講義にあてる時間が少なくなることも、フル単達成の難易度を上げる原因になります。

3年生以降であってもフル単を狙うこと自体は不可能ではありません。ですが、綿密なスケジュールをこなすための覚悟と努力を貫くスタンスが求められることを念頭に置きましょう。

大学生活の後半で慌てないためにも、1~2年生のうちにできるだけ多くの単位(フル単)を取得し、3~4年生では卒業イベントに集中できるようにするのがおすすめです。

フル単を達成するためのコツ

無理のない履修スケジュールを組む

フル単を達成するためには、履修登録のタイミングから無理のない履修スケジュールを立てることが大切であると言えます。講義が何曜日の何時から始まるかなどは年間で決まっています。同じ時間に別講義を取ることは当然ながら不可能なので、履修したい講義は最初に確認しておきましょう。また、あれもこれもと履修登録を行い余裕がなくなると、無理がたたってしまうため、この点でも注意が必要です。

フル単を意識するあまり、年間を通した自分のスケジューリングや余力の持ち方を見誤ると、急な体調不良などで講義を欠席してしまうことも。結果的に講義についていけなくなるリスクもゼロではありません。そのため、フル単を狙うのであれば、「年間を通して自分がこなせそうか」「無理のない時間割設定になっているか」を慎重に考えてスケジュールを組むようにしましょう。

授業は基本欠席しない

大学でフル単を目指すのであれば、授業は基本的に欠席しないようにする必要があります。単位取得に出席率が関わる場合は当然のこと、講義の内容すべてがテストやレポートに関わってくる場合もあるためです。その場合、授業を一度でも欠席してしまうとその回で触れた内容を復習できず、テストで十分な成績を得られなくなり、結果として評価を落としてしまうかもしれません。

各講義で取り扱う内容や、テストの傾向などは大学の先輩が情報を持っている場合もあります。履修登録を行う際に情報集めをして対策をしておくこともおすすめです。

課題や提出物の期限を守る

フル単を狙うのであれば、課題や提出物の期限は絶対に守りましょう。当然ですが、課題や提出物は評価につながっているものがほとんどです。授業に欠かさず出席していたとしても、課題提出ができずに単位を落とすというケースは少なくありません。

講義にただ出席するだけでなく授業をしっかり聞き、評価をもらうためや単位を取得するために、何を求められているかを理解して行動しましょう。課題レポートの提出が求められているなら、その作成時間を取るために講義以外のスケジュール管理もしっかり行うことが重要です

また、課題提出にはPCによる資料作成を求められることも多いので、自前のPCを用意しておくか、大学の設備が十分使えるように事前にチェックしておくことも大切と言えます。

単位取得率が低い授業は避ける

フル単を達成するためには、単位取得率が低い講義を受けるのは避けるべきです。大学の講義によっては、特に単位取得が難しい授業も存在するでしょう。もちろん、難易度の高い講義を受講したいのであれば、履修しても問題ありません。ただしフル単を目指すのであれば、難易度に関する情報も大学の先輩から聞いたり、シラバスをしっかり読み込んで事前に把握したりするべきです。単位取得が難しい講義の履修を外し、難易度が高くない講義に注力すればフル単を狙いやすくなります。

ただし、楽な講義や楽な単位取得の道ばかり選んでいては、大学で勉強する意義を見失ってしまいます。フル単を狙うことは重要ですが、その中でも「興味を持っている講義や履修してみたい授業」にも目を向け、意味のある時間になるように行動するのがおすすめです。

評価方式のバランスを考える

フル単達成のコツとしては、評価方式のバランスを考え、どの授業がどのような評価基準で単位を得られるかを把握しておくことが挙げられます。評価には大きく3つほど指標があり、「出席率」「課題レポート提出」「テスト成績」があります。出席率では、毎回の講義にしっかり出ていることが求められます。一方、出席率は問わず、テストの結果のみで評価される場合もあります。

テストの場合は期末に行われることが一般的ですので、テストでの評価が行われる講義を集中的に履修していると、多くの講義のテスト勉強を同時にこなさなければならず、結果的に時間に追われてしまうことになります。

そうならないためにも、各講義の評価基準をシラバスなどから情報収集しておき、「出席率」「課題レポート提出」「テスト成績」の評価になる授業それぞれをバランス良く組み合わせて履修スケジュールを組むのがおすすめです。

GPAのほうが重要なので注意

ここまでフル単を達成するための方法を紹介してきましたが、こだわり過ぎは避けましょう。就活時にはフル単の達成実績よりも、「GPA(成績評価指標)」が重視されるからです。当然ですが、同じ単位を取得した人の中でもより好成績を収めた人のほうが評価は高くなります。

企業側からすれば、専門的な知識を持ち、大学からも高い評価を受けた人材を採用したいという意向もあります。そのため、自身の目指す将来像なども考慮しながら、大学生活において「何を重視し取り組んでいくか」をしっかり考えておく必要があるでしょう。

まとめ

フル単は、大学生活の1年間で履修できる講義のすべてで単位を取得できることを指す言葉です。大学によって単位取得の難易度は異なりますが、多くの大学生が1~2年生の間にフル単を取っている傾向にあります。

フル単を達成することで卒業に一歩近づけるだけでなく、3~4年生時の卒業イベントや就活イベントなどに多くの時間を割けるようになります。大学生活を充実させるためにも、フル単を目指してみてはいかがでしょうか。

ただし、一般的な就活においてフル単はそれほどアピールポイントにはなりません。GPAのほうが重視されることを念頭に置き、自身の強みや目指す方向性をしっかり見定めながら大学生活を送るようにしましょう。

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