インターンシップ・アルバイトでの人間関係の築き方


アルバイトをしてお金を稼いだり、自分の興味のある業界や企業でインターンシップに参加したりする中で、どちらにも共通して重要なのは「円滑な人間関係」です。本記事では、仕事が関わるコミュニティにおいて人間関係を築く方法や良好な関係を維持・深耕するポイントを紹介します。インターンシップやアルバイトにおける人間関係構築の参考になれば幸いです。

「人間関係を築く」とは?

仕事をする上で人と関わることは避けられない

「人間関係を築くこと」は、「業務に支障が出ないようにコミュニケーションや連携をとること」とも言い換えられます。仕事をする上で、他人と関わらないことはほぼ不可能。アルバイトでもインターンシップでも、任された仕事の先には必ず相手がいます。与えられた業務を遂行するにはそういった関係者と良好な人間関係を築くことが欠かせません。

信頼を獲得するには適切な「報・連・相」が不可欠

仕事を円滑に進めるために大切なのが、「報(報告)・連(連絡)・相(相談)」の3つのルールを守ること。依頼された仕事についてよくわからない場合は、自分流に解釈せずに相談して確認することが重要です。依頼者のイメージ通りにタスクをこなすことで信頼を獲得でき、「今後もあなたに仕事を任せたい」と思ってもらえるようになるでしょう。

インターンやアルバイトを辞めた後も関係は続く

インターンシップやアルバイトの期間は限られていますが、そこで構築した人間関係はインターンシップが終了したりアルバイトを辞めたりした後も続きます。元上司や当時の同僚との交流は、今後の人間関係にも良い影響を与えてくれるかもしれません。

インターンシップやアルバイトが終わっても、かつての上長や同僚と連絡を取り合って情報交換をしたり、一緒にイベントに参加したりするなど交流を深める方も多いようです。職場でこのような関係を築くことは、インターンシップやアルバイトの経験をより有意義にするでしょう。そのためには、互いに協力し、敬意を払い、コミュニケーションを大切にすることが重要です。

インターンシップ・アルバイトで関係する人たち

ここでは、インターンシップやアルバイトでの関わり方について紹介します。

インターンシップの人間関係

まずは就職活動をする上でも経験しておいたほうが良いとされるインターンシップについて見ていきましょう。

同期インターン生

同期インターン生は、仲間でありライバルでもあります。しかし、同じインターンシップを受けている仲間という要素のほうが強く、就活においては「良き相談相手」になってくれる可能性が高いでしょう。会社説明会や採用選考で一緒になることがあれば、互いの選考状況や注意点を共有し合い、面接対策を立てたりすることも可能です。

息の合う同期とは、友人関係に発展することも。ただし、同じ企業を受けに来た学生同士ですので、「友達作り」のために来ているわけではありません。インターンシップを通じて互いの良い点を学び、高め合うという関係性が望ましいでしょう。

インターン先の社員

インターン先の社員は、インターン生に業務のことや業界のことなどを教えてくれる存在です。そうした先輩社員から非常に有益な情報を得られることも多いため、インターン先の社員とはたくさんコミュニケーションを取るようにしましょう。

なお、インターンを新卒採用活動における選考の一環として捉えている企業も少なくありません。積極的にコミュニケーションを図る姿を見せること、高い成果を出せるように全力を出すことももちろん重要です。

インターン先の幹部

インターン先の幹部と部長や役員、代表取締役などのことで、いわゆる経営や事業運営に関わっている立場の存在です。彼らはあなたの直属の上司よりもさらに上の立場であることが一般的であるため、より気を引き締めて接する必要があります。

取引先クライアントやユーザー

取引先のクライアントやユーザーも、「インターン中に関わる人」に含まれます。「インターンなので直接関わり合うことはないでしょ?」と思うかもしれませんが、営業に同行した場合はクライアントと直接コミュニケーションを取る機会もありますし、サービスを運用している会社なら業務そのものが「ユーザーとの関わり合いの一環」であると言えます。

アルバイトの人間関係

次に、アルバイト先での人間関係の築き方についてご紹介します。アルバイトは自分にとって身近なコミュニティであり、大学以外での人間関係を作りやすい場所でもあります。

同期のアルバイトスタッフ

自分と同じタイミングで入ったスタッフは、配属先や担当が同じでも違っても、人間関係を築きやすいというメリットがあります。また、先輩スタッフでも学年が同じ場合は関係が作りやすいと言えるでしょう。年齢に差があっても、フレンドリーに接してくれる同期アルバイトは少なくありません。

まずは話しやすいスタッフと仲良くなり、そこからコミュニティの輪を広げていくのが良いでしょう。ただし、企業の方針によっては年齢関係なく入社順で先輩・後輩が分かれることもあるため、コミュニティを広げる際の言葉遣いなどに注意したほうがいいケースもあります。

パートタイマーのスタッフ

パートタイマーには、社会保険に加入して長時間働いている人や、扶養などの事情で限られた時間だけ勤務している人もいます。ほとんどが自分たち学生よりも年上の人たちと考えておくと良いでしょう。同じシフトに入る人とは、入ったタイミングに関係なく「先輩」と捉え、同期よりも言葉遣いや礼儀に配慮した対応を心がけましょう。

業務上は自分が先輩だったとしても、人生においては相手のほうがはるかに先輩だったりします。業務を一通り教えた後は、フォローしつつ、雑談などを通してコミュニケーションを図りましょう。過去の経験から、就活におけるアドバイスをもらえるかもしれません。

アルバイト先の社員

アルバイト先の社員とは、自分がシフトインしている時間帯以外でも業務上の連携が必要です。言葉遣いや態度に注意し、失礼がないよう心掛けましょう。また、業務以外の話もできる関係性を築けると、仕事をより円滑に進められることがあります。彼らから仕事に関するヒントを得るために、休憩時間や業務後にカジュアルなコミュニケーションを取るのもおすすめです。

エリアマネージャーや役職者

エリアマネージャーや役職者との接し方では、「程よい緊張感を持ってコミュニケーションすること」が大切です。言葉遣いや姿勢には気をつけながら業務に取り組みましょう。

アルバイト先のお客様

お客様は大切に扱うべきですが、神様のように捉える必要はありません。大切なのは「お客さまに対して良い体験を提供しようとする姿勢」と、「来店していただいたこと、商品を購入していただいたことに対する感謝の気持ち」です。

また、目の前のお客さまと懸命に向き合うことが大切で、その姿はお客さまにとって印象に残ります。その結果、お客さまが名前を憶えてくれたり、「あなたがいるからまた来た(また買いたい)」といった信頼関係が生まれたりすることもあります。

人間関係を築くためにできること

イベントや飲み会に積極的に参加する

最近では、コロナの影響で開催が見送られていたイベントや飲み会が徐々に増えています。「何年かぶりに歓送迎会やコミュニケーションを目的としたイベントを実施することになった」という企業も多いでしょう。時間が許されるなら、できるだけ参加するのがおすすめです。参加することで職場のメンバーとの関係性が深まりますもちろん、都合が合わないときには丁寧に断りましょう。

相手の話をしっかり聞く

傾聴力は(相手の話に耳を傾ける能力)は、人間関係を構築する上で非常に重要です。会話をする際、自分の話したいことを話すだけでは充実したコミュニケーションにつながりません。仕事やプライベートにかかわらず、相手の話をしっかり聞きつつも適切なタイミングで適切な反応をすることで良質なコミュニケーションが実現します。心地よいコミュニケーションは、相手からの信頼獲得にもつながるでしょう。

相手に興味を持ち、リスペクトする

相手に興味を持たず、自分の話ばかりするといった姿勢は、相手へのリスペクトが欠けているため避けましょう。仕事で携帯やパソコンを触らなければならない場合も、先に謝罪をしたり、ちゃんと話を聞いていることと伝えたりすることが大切です。リスペクトの心を持って、相手の話に耳を傾けましょう。

自分の意見や考えをシェアする

自分の意見をシェアするという行動には、実は傾聴力が欠かせません。相手の話を受け止めた上で、「自分がどう感じたか」「どんな意見を持ったか」をわかりやすく伝えることが必要だからです。自分の意見、考え、アイデアをシェアする場合は、相手から得た話や情報を起点として話を進めていくようにしましょう。

人間関係を深めるためにできること

メンバーの個性を尊重する

職場には、さまざまな性格や個性を持つメンバーがいます。同じ時間をともに過ごし、仕事を遂行していく中で、時にはトラブルが起こることもあります。そんなとき、「〇〇さんはこういう性格だから……」と頭ごなしに否定せず、一人ひとりの個性を尊重し、チームとして協力する意識を持ちましょう。

ミスやトラブルが起きたときに助け合う

仕事は個人戦のように見えて、実は団体戦です。営業担当、事務担当、制作担当、アフター対応担当など、さまざまな役割を担うメンバーが一つのチームとして動いています。だからこそ、トラブルやミスが発生したらその事実を責めるのではなく、問題の原因を探してリカバリーに努めましょう。そしてリカバリーが完了したら、同じミスを繰り返さないための対策を建設的に話し合いましょう。

感謝を伝える

いつも一緒にいるメンバーにあらたまって感謝を伝えることは、意外と難しいものです。しかし、仮にいまさらであっても、はっきりと伝えることが大切です。「〇〇さんのこういうところが好きです」や「▲▲さんのこういうところに助けられました」といった一言があると、相手もうれしいでしょう。感謝の気持ちを伝えられていないと感じたら、ぜひ実践してみてください。

まとめ

インターンシップやアルバイトでは、良好な人間関係が円滑な業務遂行につながります。関係が築ける対象は同期、先輩、社員、役職者、取引先などさまざまです。人間関係を深めたいならイベントなどに参加するのも良いでしょう。相手の話を真摯に聞き、興味やリスペクトを持ち、自分の意見や考えをシェアすることは、良好な関係の維持や深耕に欠かせません。

また、メンバーの個性を尊重し、ミスやトラブルが起きた際には助け合い、日ごろから感謝を伝えることも重要です。これらのポイントを意識して、インターンシップやアルバイトでの人間関係を充実させましょう。

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