長所・強み一覧|見つけ方や面接での答え方について解説


就職活動において、長所や強みを把握しておくことは重要です。自分にあるポジティブな側面を把握しておくことで、面接でうまく答えられたり、入社後のミスマッチのリスクを減らせたりします。

一方、学生の中には、「長所や強みと言われてもあまりピンと来ない」「自分には長所・強みがない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?しかし、認識していないだけで、誰もが長所・強みを持っています

本記事では長所・強みとは何かを明らかにしたうえで、具体的な長所・強みの事例や強みの見つけ方、面接でアピールするコツについて解説します。

「長所」と「強み」の違いとは?

相手のメリットとなる長所が「強み」

「長所」と「強み」の大きな違いは、自分だけにメリットがある特徴か、相手にとってもメリットがある特徴か、という点です。長所を生かして相手の力になれるものは「強み」と言えるでしょう。逆に、相手にとってメリットにはならないものは長所と呼びます。

転じて「仕事に活かせる」もの

就活の面接では、「自社のカルチャーや求めるレベルに合っているか」「入社後に活躍できるか」という観点から質問されます。そのため、目指す企業や職種に合わせて、あなたの「強み」をしっかりとアピールすることが大切です。

営業職を希望するのであれば「コミュニケーション能力」、エンジニアであれば「ロジカルシンキング」など、志望する役割・業務内容においてどのような特徴が強みになるのかをじっくり考えましょう。

単に優れているものは長所

強みとは反対に、相手のメリットにはならないような特徴、もしくはメリットが想像しづらい特徴が長所として該当します。

例えば、「真面目である」とアピールしたとしましょう。仕事に対して真面目に取り組むことは社会人として当たり前であるため、「どのように会社に貢献できるか」までは想像できません。

真面目さが取り柄であったなら、どのような点において真面目なのかを細かく自己分析しましょう。「責任感が強い」「期日を守る」などのように言い換えることができれば、長所が強みに変わります。

他の人と比べる必要はない

他人と比較して自分を卑下してしまう方もいるかと思いますが、他人と比較する必要はありません。特に新卒採用においては、本人の適性や会社とのマッチ度を踏まえた上で、やる気やポテンシャルなどを総合的に判断されます。

仮に、他の就活生と強みが重なっており、若干劣っていたとしても、他のポイントであなたにポテンシャルを感じてくれれば採用につながるケースも十分にあり得ます。他人との比較にはこだわらず、あなた自身の強みをしっかりと見出しましょう。

長所・強みの例一覧

ここからは、長所・強みの例を、「性格に関する特徴」「思考や問題解決力に関する特徴」「コミュニケーションに関する特徴」「専門スキルに関する特徴」「経験に関する特徴」という項目別に見ていきます。

企業にはそれぞれ社風や大事にしたいことがあります。企業説明会への参加やOB訪問、インターンシップなどを通して企業研究を進め、どの長所・強みを説明する際にも志望企業に合わせてアピールするようにしましょう。

1.性格に関する長所・強み

まずは、性格に関する長所・強みです。

なお、長所は短所と表裏一体ですので、性格に関する長所・強みを考える際には、短所についても頭の隅に置いておきましょう。そうすることで、長所の説明により深みが増したり、短所を聞かれた際にも答えやすくなったりします。短所は裏返すと長所にもなり得るので、自己分析をする際には頭に入れておきましょう。

チャレンジ精神が強い

チャレンジ精神とは、失敗を恐れずに積極的に挑戦しようとする気持ちのことです。チャレンジ精神を持つことで、企業が今までにない施策を取り入れたり、問題を解決に向けて進めたりすることができます

行動力がある

行動力とは、主体的に考えて実行できる力のことです。チャレンジ精神と似ていますが、行動力は「考えたことを実行できる能力」を意味しています。普段の生活の中で感じた「こうだったら良いのに……」に対して、実際に行動に移して成果を上げることができる人は、行動力があると言えるでしょう。

行動して、失敗したとしてもかまいません。失敗を恐れて何もしないよりは、失敗をして学び、次に活かした考え方やその経験を企業は評価してくれるはずです。

好奇心が強い

好奇心とは、自分が知らないことや、珍しいことに興味を持つことです。好奇心が強いと、常に新しいことに興味を持ってチャレンジしたり、与えられた仕事に対して前向きに取り組んだりすることにつながります。

転じて、「学習意欲が強い」と言い換えることもできるでしょう。新しいことを取り入れて勉強し、自身の強みやスキルを増やしていけるというのは強みと言えます。

粘り強い、継続力がある

粘り強さや継続力も、企業に対してアピールできます。長期間継続しなければならないプロジェクトを完遂するには、粘り強さや継続力が必要です。諦めない心を持ち、目的を達成するまで粘り強く対応し続ける姿勢は、面接官にとって魅力的に映ります。

負けず嫌い、競争心が強い

負けず嫌い、競争心が強いという特徴は、「負けないために努力ができる」ということにつながります。ライバル企業などに対して有利に立つために、試行錯誤していく姿勢をイメージさせることができるかもしれません。

また、逆境や苦しい場面においても負けん気を発揮して乗り越えられる人材は、企業においても重宝されるメンタルの持ち主と言えるでしょう。

面倒見が良い

社会人となって何年か経つと、後輩を持ったり、部下ができたりすることもあります。その際に放っておくのではなく、きちんと面倒を見て成長を支援することが大切です。企業が成長するには人材の育成が不可欠。後輩を育てられるような面倒見の良さは長所・強みとなります。

ただし、「面倒見が良い」と伝えるだけではイメージしにくい点もあるので、「アルバイト時代、新人には週1回でコミュニケーションを取り、わからないところをヒアリングしていました」といった具体例があると良いでしょう。

気配りができる

気配りができるということは、相手のしてほしいことを素早く察知し、行動できるということです。人への気配りによって、仕事をスムーズに進められたり、自分に協力してくれる人が増えたりするでしょう。

多くの仕事は人とのつながりで成り立っているため、気配りができ、先回りをして手助けできる人材は企業にとってもありがたい存在です。そういった強みをアピールできるようにしましょう。

柔軟性が高い

柔軟性が高いと、さまざまな変更・変化にも臨機応変に対応できます。また、自分の意見に固執せず、他者の意見も素直に取り入れられるので、自己成長が期待できるという印象になるでしょう。

特にベンチャー企業などチャレンジ色が強い企業では、短いスパンで目標やゴールが変わっていくことも多く、環境に適応しやすい柔軟性の持ち主は適性があると言えるでしょう。

ポジティブ、明るい

ポジティブシンキングができることは、非常に重要です。他メンバーのモチベーションを刺激したり、やる気を引き出したりするにはメンタルのマネジメントも大事になるため、どんな場面でも前向きな言動ができることは強みになるでしょう。逆に、ネガティブな言葉や考えがつい出てしまう人は要注意です。

素直

仕事における素直さとは、柔軟性や傾聴力にもつながります。たとえ失敗をしてしまったり、わからないことが多かったりしても、他の人のアドバイスなどを素直に受け止めることで成長していけるでしょう。

几帳面

他の人が気付けないようなミスを指摘できたり、見落としがちなポイントをしっかり押さえられたりするのは、仕事においても強みになります。会社において人、予算、物品などのリソース管理は重要事項にあたるため、細かく管理ができる几帳面さは評価されやすいです。

ただし、「几帳面」と言うだけでは伝わりにくいので、しっかりと事例を挙げてアピールしましょう。

2.思考力や問題解決力に関する強み

続いて、思考力や問題解決力に関する強みについて見ていきましょう。

論理的(ロジカル)である

論理的な思考力は、すべてのビジネスに役立ちます。論理的に順序立てて説明したり考えたりする能力があれば、業務を効率よく進められ、さまざまな人に対して状況を的確に説明することができます。論理的に説明できれば説得力も高まるため、相手の共感や納得を得やすいでしょう。

アイデアメーカー

アイデアとは、これからの企業活動に役立つ思い付きのことです。アイデアが豊富であれば、他人が思いもしない企画を提案できたり、閉塞感がある状態から抜け出すきっかけを生み出せたりします

分析力がある

ビジネスの場ではさまざまなデータが蓄積されており、また複雑に絡み合っています。「誤情報」もある中で正確に欲しい情報を取得できたり、データ分析を通して施策を打ち出せたりする能力は重宝されるでしょう。

注意したい点としては、「分析力を使ってどういった行動につなげられたか」が重要です。アピール方法としては、「部活で分析によりチームの欠点を洗い出し、対策を練習に取り入れた結果、好成績が残せた」といったように分析と行動がセットになっていると良いでしょう。

記憶力が高い

記憶力が高いと、「仕事を早く覚えられる」「人の顔を覚えやすい」というメリットがあります。1度教えてもらった内容を忘れることも少ないので、同じことを何度も聞いたり、ミスをしたりということも少なく、組織としての業務効率も上がります。

ただ、通常の仕事を普通に覚えること自体は「当たり前」ととらえられてもおかしくなため、伝え方やエピソード内容には注意が必要です。「メモするほどでもないような相手のさりげない発言を覚えていて、それを踏まえて提案ができた」といった、記憶力と気配りをセットで伝えることを意識しましょう。

理解力が高い

理解力とは、物事の状況や仕組みを正しく理解することです。理解力が高い人材は他者との関係をより円滑に進めることができ、短期間で成果を出しやすいと言えます。

言い換えれば要領が良い」「コツをつかむのが得意といったことにもつながるため、過去のエピソードと合わせてアピールできると良いでしょう。

3.コミュニケーションに関する強み

コミュニケーションに関する特徴も、強みとしてアピールできます。

協調性が高い

仕事が一人で完結することは少なく、多くの場合はチームで行い、チームとして成果を出すことが求められます。その中で、独りよがりではなく、周りと連携して取り組む上では協調性が大切です。

同じことに一緒に取り組む人のことを考え、どういったコミュニケーションが向いているか、何を求めているかを考えられることをアピールポイントとしましょう。

調整力がある

調整力とは、つまりはマネジメント。異なる意見や立場の人と人の間に立ち、うまくまとめて結論を出す力のことです。仕事においては社内外問わずさまざまな部署のメンバーと関わりますが、時には意見が合わずに話が進まないこともあります。

そういった多数の人がさまざま意見を持つ中に仲介役として入り、全員の目線を合わせられるようなコミュニケーションができる人は、調整力をアピールしましょう。

統率力(リーダーシップ)がある

統率力があると、多くの人をまとめあげ、目標達成に向けて決断・行動できます。リーダーとして仕事を滞りなく進めるためには、統率力が不可欠。リーダーシップに調整力も含まれる場合もありますが、特に重視されるのは決断力です。

部活やサークルのキャプテンを務めた経験があるなら、目標や行動をどのように決断したかをアピールできるようにしておきましょう。

トーク力がある

営業などの仕事においては、トーク力が重要です。相手の心をつかみ、時には安心感を与えながらうまく自社の商品をアピールするには、トーク力の高さが求められます。

ただし、「だらだら話し続けられること」は強みになりません。自分の言いたいことや伝えたいことをしっかり相手に届けられる能力がトーク力です。

4.専門スキルに関する強み

特定の業界や業種においては、専門スキルを持っていることが強みになります。

英語

グローバル化が進む現代において、英語が得意なことは大きな強みです。通訳、語学教師などの英語を専門とする職業はもちろん、さまざまなフィールドで英語力を活用できるでしょう。

コンピューターサイエンス

デジタル技術の発展が目覚ましい中、コンピューターサイエンスに強みを持っている人材は、多くの職場で役に立ちます。プログラマーなどの専門職はもちろん、他の多くの企業で何らかの職種で就職するとしても活躍の場は広いと言えます。

法律、会計

法律や会計の知識を持っているのも大きな強みです。法律や会計を専門とする税理士や公認会計士の資格を持っていれば独立も狙え、持っていなくても知識があれば多くの企業の経理部門などで活躍が見込めます

その他、自信のある専門知識

その他、これまでに自分が極めてきた領域があるなら、それが強みになり得ます。過去の自分を振り返り、何かスキルがないかと考えてみたり、これから資格の勉強をしたりするのも良いでしょう。

5.経験に関する強み

今までの経験に関することも、強みとなる場合があります。

留学、海外在住経験

留学や海外在住経験があると、その土地の語学や文化に詳しく、そのような仕事に関わる場合には活かすことができます。また、留学で得た経験・知識が役に立ったり、積極的な姿勢をアピールできたりします。

起業経験

ほとんどの学生に起業の経験はありません。学生起業について話すと面接官の印象に残りますし、その行動力やバイタリティをアピールすることが可能です。

その他、希少な経験

その他、あまり一般の学生が経験してきていないようなことがあれば、強みになり得ます。希少な経験を望んでできることもあまりありませんが、もしそういった体験があるならアピールポイントとして活用するのも有効でしょう。

強みの見つけ方

就活前に「強みが見つからない」と悩んでいる方は、これから解説するステップを参考に自己分析を進めてみることをおすすめします。

これまで経験したことを洗い出す

まずはこれまで経験してことを洗い出してください。部活動やサークル、アルバイトなどで何をしてきたのかをできるだけ書き出します。可能であれば、その当時どのような感情や考えだったかも洗い出せると良いでしょう。

②良かった点・悪かった点をそれぞれ挙げる

一通り過去の経験を洗い出せたら、そこから良かった点・悪かった点を挙げていきます。ここでも、思いつく限りたくさん挙げていきましょう。

どのような行動が良い結果につながったか深堀りする

良かった点・悪かった点について、具体的にどのような行動が良い結果につながったかを深掘りしていきます。なぜ、好結果につながったのか、どう行動したのか、そのときどのように考えていったのかなどを整理してみましょう。

行動を具体的なキーワードにする

ここまで洗い出し、深掘りしてきたら、その行動を具体的なキーワードにしていきます。例えば、「部活動でメンバーを一生懸命率いた」というエピソードがある場合は、「リーダーシップ」などです。

その他方法:短所を洗い出す

長所を挙げるのが難しくても、自分の短所を挙げるのは簡単かもしれません。長所と短所は表裏一体な側面があるため、捉え方次第では長所として見ることもできます。

例えば、諦めるのが早いというのが短所だったとしましょう。これは、言い換えれば「損切りができる」「決断力がある」とも捉えることができ、次のチャレンジにすぐ移行できるバイタリティの高さを強みとして見ることもできます。

このように、どうしても思いつかない場合は、視点を変えて自分の短所から強みを考えてみるのもおすすめです。

面接で強みをアピールするコツ

面接では自身の強みをうまく伝えたいところですが、アピールするにはコツがいります。一つひとつ確認していきましょう。

自信を持って回答する

「こんな特徴、強みとして話してもいいのかな」などと不安に思うこともあるかもしれませんが、面接では自信を持って回答しましょう。面接官からすると、自信なく不安げに話をするよりも、自信満々に受け答えする学生のほうが好印象を抱きやすくなります

根拠となるエピソードを添える強みを話す際には、根拠となるエピソードを添えるようにしましょう。エピソードとセットにすることで、強みがより伝わりやすくなります。また、きちんと理由があるというということを示せば、論理的な印象を与えることにもつながります。

その経験がどのように仕事で活きるかアピールする

強みの紹介では、その経験がどのように仕事で活かせるのかを説明する必要があります。企業は、自社で活躍できる人材かどうかを見ています。例えば、どれだけ英語ができたとしても、国内の限られた商圏でのみ営業活動をする企業にアピールしてもあまり価値はありません。その企業に合った強みをアピールしましょう。

長所・強みを伸ばすためにしている行動も話す

長所・強みを伸ばすためにしている行動も話すと好印象です。英語やプログラミングなどのスキルを得るための努力はもちろん、例えば「論理的になれるよう、関連の書籍を〇冊読んだ」など、目標に向かって行動してきた姿勢も伝えられるようにしましょう

まとめ

長所や強みは面接で細かく聞かれることが多いので、自分の特徴や面接官が知りたいことをしっかりと把握してアピールすることが大切です。また、自分の長所・強みを知ったうえで就活すれば、自分に合った企業に就職しやすくなるでしょう。

本記事で解説した内容を参考に、じっくり自分の長所・強みを探してみてください。

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